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手垢がつきまくってどうしようもない映画を今更取り上げる

 タイトルにある通り、もう色々な人がとりあげてレビューも粗方出尽くしてるような気がするんですが『君の名は。』について書こうと思います。誰もこのブログ見ていないので(自分以外のアクセス0)、まぁ何言っても大丈夫なんで好きなこと言っていこうかと。
 感想としてぶっちゃけ、うん、まぁ面白かったですよ。ただですね、あれを面白いともてはやしすぎるのは良いことではないと思うんですね。それは兎も角として新海誠作品を全てまとめて考えているようなものじゃないかなーと思いました。ただ、そういう観点からこの作品を語っているものを見かけない気がするので過去作の感想、解釈や流れをぱぱーとまとめちゃおうと思います。
 
①『ほしのこえ
 デビュー作ですね。ぶっちゃけこの作品何がしたいのかわからんです。ヒロインの制服がもろにエヴァンゲリオンですね。敵が自身に変身する演出や電車や電線などの演出もエヴァンゲリオンですよね。あとはロボットはマクロスっぽいですね。ストーリーはマクロが全く見えない上に大人が全然登場しません。ヒロインはロボのパイロットなのに制服で、メールばかり気にしてやがって…。(ここら辺の大人は何やってんだってところが見ていてイライラしまする)いろいろ雰囲気は最終兵器彼女に似てますが一応同じセカイ系と分類されるのでしょう。自分としては、ただ何がしたいのかさっぱりわからないしどこが評価されるのでしょうか?一人で作ったのが評価されるというのならニコ動にたくさんいますよ。それにそっちのほうが出来のいいものがあるとおもいますよ。

②『雲の向こう、約束の場所
 これはなかなか面白かったと思います。この作品は新海作品の中ではかなりの高評価です。でもこれ前後編を無理矢理続けたように見えるんですよね。シナリオの分断というか。好きなシーンが、おっさんが帰ってきたらあいつらはもう大人だというシーンなのですが、ここを見逃した人がこの物語をバッドエンドと見なしてるような気がします。感情を失う、ただそれ本来取り返せないような壁の向こうからでも取り戻してきたのだから、それでいい。いつも逃げてきた主人公がここで戦って戻ってきたものにただ満足する。それだけでいいじゃないですか。私にはバッドには見えません。まあ強いて言えばトゥルーエンドですかね。ここで見えてくるのが、奇跡に対する代償。奇跡が起こる代わりに痛い目見てもらいますよ。それで辛いというのは卑怯ですよってことです。そのために大人になってくださいね、あるものでとりあえず満足してください。ある意味合理的な考えだと思いますよね。

③『秒速5センチメートル
 これまたバッドエンド扱いされる作品ですよねぇ。特にヒロインはNTRだとかビッチだとかひどい言われ様です。だが私は声を大にして言いたい。
バッドエンドではない。トゥルーエンドだ。
主人公、高校生のころには別にもう好きでなくなっているのでは?本当に好きなら親にねだるとかどんな手を使って会いに行きますよ。どこか時点で恋が思い出に変質していたのではないでしょうか。その思い出にヘンな幻想を抱きすぎ、心の拠り所にしていたところ振られた。そうすると拠り所がなくなり潰れる。ラストに振り返ると運命の子だと思っていた子が、いない。それでも満足そうなんですよね。ここで諦めがついたということです。運命だと思っていた出会いでも時間という隔たりの前には無常にも変質し思い出になってしまう。そういうものが見えてきます。

④『星を追う子ども
 これは、意味不明ですね...。まあシナリオの分断は感じさせませんでしたが...、ここしか進歩がないです...。これはどうなんでしょうか。主人公はメイだし、冒頭の化け物とのシーンはもろトトロですし、変な兄ちゃんはハウルだし、弟のほうの旅立ちはアシタカだし、暴走エヴァみたいなのが出てきますし、飛行石だし。気持ち悪いです。

⑤『言の葉の庭
 これはなかなか面白かったですよ。今思い返せば男女が初めて本音を出し合ってぶつかり合ったんじゃないですかね。すでにこの作品で以前からあった断絶の問題は解決されてます。断絶を相互の理解という形で乗り越えてます。一番分かり合った相性のいいカップルなんじゃないかと思いました。

 新海誠監督の作家性というのはしっとりとした男女の関係性と繋がり合えない断絶だと思うんですよね。男女のエピソードを積み上げていき、そこから断絶の壁を建てる。男女、特に男が、会えない、どうしようもない、どうすればいいのだろうかこの気持ちを、と悩むわけですよ。そこから一気にラストへ向かい走り抜く。ここで問題が起きるわけですね。現実として長距離恋愛の成就というのは難しいという問題です。いつの間にか恋だと思ってたモノが良い思い出に変わってしまったり、届かない場所へ行ってしまったりとどんなにエピソードを組み上げても崩れるのは実は容易だったりするんですね。物語を作る上でこれは大きな弱点ですよ。最後はハッピーエンドで終わらないと大衆は納得しませんから、どんなに良い物語でも悲しく見えるトゥルーエンドを作り続けてもなかなか大ヒットとはならんのです。(もうちょっと物語のリテラシー上がればもっと広く楽しめるんですけどねぇ…、国語の授業あたりでなんとかできんものなのか…)
 『君の名は。』は全ての作品の継ぎ接ぎです。ああ、このシーンは秒速。これは雲の向こうの要素だな。星を追う子どもの設定の流用だな。そのようなことは見ていてとても思ったものです。それでも、過去作を見ているとやっとここまで来たのかと感心します。長年積み重ねてきたものの萌芽というのは素晴らしいものです。作品自体はわかりやすく作られているのでアホでもわかりますし、これだけ見ればいいというのもそれはそうなんですがそれだけじゃもったいないと思うんですよねえ。本来逢えない二人が逢えるということ自体が強烈なメッセージになりうるのですが、それ以上には成り得んのですよ。実際それ以上の話はしないので本当にそこまでです。過去作見たほうが楽しめるよってことですねえ。とりあえずこれが最高傑作になって終わることにはならないと思うので楽しみにしときます。
 でも言っておかなきゃならんと思うことが...
新海貴様おっぱいもんだり、パンチラしたり、女の子にチンコ見せたり、触らせたり、そんなことをするとは思わなかったぞ!!!!!許さん、許さんぞー!!!!!!もっとやれ!!!!!!!!!